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構造ヘルスモニタリングシステム(SHMシリーズ)
長周期振動モニタリングシステム(HM-0013)
- 地震波や低周波振動を3軸同時計測
- HM-0013は構造ヘルスモニタリング用に、性能・コストとのバランスを配慮した計測ユニット。構造物に限らず多点、高密度の地震計測や傾斜検知にも広く応用いただけます。

特長
- ■高い長周期検知能力
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低周波振動の検知能力を確認するための加振を行うのは簡単ではありませんが、国立研究開発法人 産業技術総合研究所にて0.04Hzでの動作実証がされました。これにより、長周期地震動も正確にキャッチできることが確認されました。
- ■高い微動検知能力
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0.1galの微動も計測可能のため、地震観測のほか床振動の評価などにも使用できます。
- ■充実したモニタリング機能
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- ●電源喪失対応メモリー
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地震動の記録は停電が発生しても消失しないことが求められます。 HM-0013はこのニーズに応えるため、電源喪失してもデータが消失せず、書込み回数制限の無いメモリーを搭載しております。
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- ●RS485 Modbus通信
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直列にHM-0013を接続し電源をホストから供給する場合、総長80m内で4台の接続が可能です。 電源中継BOXを接続することで更にケーブル長、接続台数を増やすことができます。 Modbus通信で接続するため専用のホストではなくとも、提供するデータマップを参考にお好みのシステム構築が可能です。
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- ●同期専用線
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HM-0013はヘルスモニタリングなど、多点観測での同期性が重視される解析作業を容易にする仕様になっています。
各ユニット間は同期用の専用線を確保しているため、完全同期が可能です。
また、各軸は同時AD変換を実現しており、観測するすべてのデータの同期が確保されています。
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- ●セルフチェック機能
- HM-0013内部のセンサーから出力機能までの動作をチェックします。例えば1日1回遠隔地から指示をして、正常動作していることを確認することができます。
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- ●ホスト喪失対応
- 条件設定し測定を開始すると、ホストとの接続が切断されても、電源が確保されてればHM-0013単品で正常動作しますので、観測を継続できます。
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- ●細い専用線
- 外形φ5のケーブルで動作するので敷設工事の制約が少なくてすみます。(コネクタφ13)
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- ■設置作業を軽減する性能
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- ●保護等級IP67
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防水防塵構造であり、安心して屋外でご使用いただけます。
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- ●耐衝撃1000G
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低周波振動測定用機器として、非常に高い耐衝撃性を実現しました。
搬送・設置時の破損が大幅に軽減されます。
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- ●コンパクト
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低周波振動測定用として一般的に使用されるサーボ式加速度センサーと比べて、大幅なスケールダウンを実現しました。設置場所の自由度が向上します。
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- ●CEマーキング
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高い安全性とノイズ耐性は、欧州基準をクリアしています。
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システム構成例
- ●スマートディスプレイユニット TM-0013-HM
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HM-0013を4台まで接続し、ハイスペックなHM-0013の機能を、7インチタッチパネルでフル活用できます。
時間予約での波形計測機能や地震計機能を搭載し、Ethernetでのメール通知にも対応しています。 - ●USB変換器 UC-0013
-
PCあるいは専用ゲートウェイGW-0013 にHM-0013を接続するために、USBコネクターに変換する機器です。
警報リレー・外部トリガ用スイッチがあり、HM-0013を強制記録させることもできます。 - ●専用ゲートウェイ GW-0013
-
HM-0013を遠隔地からコントロール、データ収集が可能なIoTユニットです。3Gデータ通信やEthernetでクラウドに接続された計測データは、パソコンやスマートフォンなどブラウザでのインターネット接続が可能なあらゆる端末から閲覧が可能です。
- ●電源中継BOX RP-0013
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中間に接続させることで、ケーブル延長・HM-0013の台数を追加することができます。
接続ケーブル長
測定実施例
ビルや公共施設等のコンクリート構造物及び、橋やトンネル等のインフラ構造物を人に例え、健康診断する様に状態を計測する事を構造ヘルスモニタリングと呼びます。
その様々な診断方法の一つとして、振動計測によるヘルスモニタリングが進められており、近年老朽化が進んでいる橋やビル等の劣化診断への応用が始まっています。
- 目的
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橋脚の洗掘状況の把握(国土交通省SIP)
IMVでは大阪市立大学 川合教授と共同で橋梁のヘルスモニタリングの研究を行い、研究内容が国土交通省SIP( 戦略的イノベーション創造プログラム) の課題に採択されました。
- 研究内容
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橋脚の振動及び傾きを計測し、下部工基礎の洗掘 ※状況を実証する。
※洗掘とは…激しい川の流れや波浪などにより、橋脚の基礎や堤防の表法面の土が削り取られる状態のことです。削られた箇所が広がると、橋脚の転倒や破堤を引き起こすことがあるため、大雨時に点検員が見廻り点検を行っています。
測定の様子 四国を流れる吉野川にかかる橋梁にて振動モニタリングを実施
-
本研究は、内閣府総合科学技術・イノベーション会議の「SIP インフラ維持管理・更新・マネジメント技術」によって実施されました。
- 目的
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ビルの構造ヘルスモニタリング
- 研究内容
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IMV本社ビルに設置したシステムにて、2016年4月16日に発生した熊本地震の本震を観測しました。HM-0013の能力を活かし、被災度判定をスムーズに行える機能を実施すべく研究中です。
震度分布図
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震度表示
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被災度判定
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変位軌跡
本観測は、大阪市イノベーション創出支援補助金にて実施しております。
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共同
研究先 - 東京電機大学 工学部機械工学科 教授 藤田 聡 様
東京理科大学 工学部建築学科 教授 高橋 治 様
奈良女子大学 生活環境学部住環境学科 講師 瀧野 敦夫 様
応用システム
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- ●エコモット株式会社
- ・LET通信対応 汎用データロガー
・クラウドロガーLTE DLX-400
LTEの高速通信を活かし、遠隔にあるHM-0013の警報取得
だけでなく波形データをリアルタイムでモニタリング -
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- ●株式会社守谷商会
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・免震効果記録システム
HM-0013をビルに複数台設置し警報の取得・波形収集を
手軽に行えるようパッケージにしたシステム -
応用製品
- ●ブロードモーションセンサー(VP-8013)
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本当に低周波振動を測れる?と疑問に思っている方や評価計測、現地の常時微動の測定のために、同じセンサー・モジュールを採用し、手軽に低周波の計測が可能な製品を販売しております。
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ブロードモーション
センサー
VP-8013
(加速度電圧出力タイプ) -
データロガー グラフテック社製
GL980 -
振動解析アプリ 8013App
・測定現場はVP-8013+GL980のみもOK
・USB メモリー経由以外にPC とUSB・LAN接続でも転送可能
・仮設の場合は、VP-8103とGL980 にACアダプタで電源供給し使用可能。 -
振動解析アプリ 画面イメージ
-
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波形表示
記録した加速度波形の
他、速度・変位波形も
変換可能です。 -
FFT
必要最低限の設定でFFT
分析ができます。 -
1/3オクターブ分析
床の振動評価基準である
VC曲線との対比が簡単に
できます。
(センサーの精度から、
VC-Cより大きなもの
のみが対象) -
リサージュ
2軸の軌跡を描きます。
これにより柱の評価など
振動の方向も考慮した
判断に活かせます。 -
トリパタイト
FFTの結果を元に振動数・
変位・速度・加速度の
目安を早見できます。
-
- ●感震器
-
当センサーを内蔵させ、目的に応じた感震器を製作いたし
ます。
例:長周期感震器(SW-202LP)・P/S波感震器(SW-202PS)・
低速回転機械用振動スイッチ
- ●センサーモジュール
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組込み採用をご希望の場合、数量により対応いたしますので、お気軽にご相談ください。
外形図(単位:mm)
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HM-0013
-
UC-0013
-
TM-0013-HM
仕様
HM-0013
項 目 | 高精度モード | 高振動モード | 備 考 |
---|---|---|---|
計測軸 | 3軸(X,Y,Z) | ― | |
加速度計測範囲(FS) | ±2000Gal | ±6000Gal | 各軸 |
周波数計測範囲 | ~100Hz | センサ単体1000Hz | |
加速度精度 | ±0.5%FS(±0.1%FS) | ±5.0%FS(±1.0%FS) | 括弧Sグレード |
センサノイズ密度(rms) | XY:0.0001g/√Hzレベル Z:0.0002g/√Hzレベル |
XY:0.0003g/√Hzレベル Z:0.0005g/√Hzレベル |
0.1Hz~100Hz (1Hz~100Hzでは0.00004g/√Hz以下) |
A/D分解能 | 24Bit | ΔΣ型 | |
電源電圧 | DC12V±20% | ― | |
保護機能 | IP67 | ― | |
通信 | RS485(Modbus) | オプションで変換 | |
時計精度 | 5.0ppm | 月差13秒相当 | |
使用温度範囲 | -10~+60℃ | ― | |
サイズ(重量) | 90×70×40mm(約400g) | 突起物含まず | |
機能 | 温度補正 | ||
温度出力 | センサモジュール近傍温度 | ||
デイジーチェイン接続 | |||
センサセルフチェック | センサ状態確認 |
※仕様内容は開発中の為、予告無しに変更される可能性があります。
UC-0013
項 目 | 基本仕様 | 補 足 |
---|---|---|
PC接続 インターフェイス |
microUSB コネクタ |
USB2.0 |
DC IN 電源電圧 |
DC4.5V ~ 9V | 専用ACアダプタ AC100V/240V |
電源供給 | 12V/250mA | ACアダプタ接続時 |
12V/80mA | USBバスパワー 駆動時 |
|
接点 | 1a 1ch | 60V/2.5A |
トップボタン | 外部トリガピン連動 | - |
センサスイッチ | 接続HMの 電源ON/OFF |
- |
使用温度範囲 | -10 ~ +60℃ | - |
サイズ | 95×95×28.8mm | 突起物含まず |
重さ | 約230g | - |
TM-0013-HM
項 目 | 基本仕様 | 補 足 |
---|---|---|
画面 | 7インチタッチパネル | 抵抗膜式 |
LAN・Ethernet | 100BASE-TX/ 10BASE-T |
AUTO-MDIX |
USB | USB2.0(Host)×2 | - |
メディア | SDカードスロット×1 | - |
画面出力 | HDMIコネクタ | 対応モニタは 要相談 |
接点 | 1a 8ch | 60V/2.5A |
電源電圧 | DC24V | 専用ACアダプタ AC100V/240V |
使用温度範囲 | 0 ~ +40℃ | - |
サイズ | 284×210×65mm | 突起物含まず |
重さ | 約2500g | 本体のみ |